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8月のヨーガの復習

2020年9月4日

 8月は、7月から定期で通って頂いている生徒さんにあわせ、プラティヤハーラ(制感)を継続しつつ、アーサナのなかに「サイクリック瞑想」にあわせた技法を取り入れていきました。サイクリック瞑想はヨーガ療法学会によって考案された、一連のアーサナとリラクゼーション技法の総称ですが、リラブワナでは、その一部を応用して実施しています。

客観視の訓練としてのサイクリック瞑想

 第一に、アーサナでのセンタリング(グラウンディング)を行いました。通常のアーサナの場合、自分の身体が空間上、どのような位置どりをしているのかを客観視することは難しいものです。例えば、戦士のポーズの場合、両腕が床と平行か、曲げたほうの脚の膝が内側にはっていないか、伸ばした方の脚は十分に伸びているか、重心はどうか、背筋はどうかなど、気をつけるべきところはいろいろあります。ヨガのなかでも、アイアンガー・スタイルでは、そのような微細な身体の使い方を意識することができますが、通常のヨガの場合、なかなかそこまでの意識化の機会はないかもしれません。

(1)センタリング技法

 リラブワナで行なっているアーサナのひとつ、「センタリング」よって、より単純な動きのなかで、身体の意識化・客観視が比較的行いやすくなります。ターダ・アーサナ(直立の姿勢)からの左右・前後のセンタリングが基本型です。左右のセンタリングでは、それぞれの足の裏の外側、「線」の部分に体重が乗るように意識します。前後のセンタリングでは、親指、踵という「点」への荷重と、それをつなぐ「線」の上での体重移動を意識します。そこからの応用として、頭部のアイソメトリック刺激を入れることもあります。

(2)意識の拡大

 サイクリック瞑想の第二段階として、血流の意識化を行いました。これは、プラティヤハーラ(統御)にも関連するものです。基本としては、アルダ・カティ・チャクラ・アーサナ(横曲げのポーズ)から、手の位置の意識化、手から身体前面にかけての「面」の空間の意識化、さらに、ターダ・アーサナに戻る際には手の血流の意識化が重要になります。手、手から身体、身体内部というように、意識する対象がより抽象度の高いものになっていることがわかると思います。抽象度があがるに従って、アーサナから瞑想へと近づいていくことになります。

センタリングから他のアーサナへの応用

 アーサナとしての発展型の流れをつくる場合、アルダ・カティ・チャクラ・アーサナ(横曲げのポーズ)によって左右のバランスの意識化を拡大します。同様に前後のバランスの拡大として、プラサリタ・パドッタナ・アーサナ(ピラミッドのポーズ)、ウシュトラ・アーサナ(ラクダのポーズ)等、前と後ろの動きをひとつのセットで行なっていきます。

10月からはオンラインでの実施を予定しているため、スタジオでのヨガは9月でひと段落の予定です。そのため、9月は瞑想をより重視して、ヴェーダ瞑想を取り入れていく予定です。